side A 響兵
朝、目覚めて、隣に一狼が寝ていた。
「えっ…」
あぁ、そうか、俺は昨日一狼と寝たんだ。
一狼…、どうして俺なんかと…。
叶わぬ恋だと諦めていたのに。
急にこんなことになるなんて。
一狼はどういうつもりで俺を抱いたんだろ。
俺のこと好き…なのかな。
そんなわけない。きっとなんかの勢いだよ。
そんなことを思いながら、まだ夢のなかにいる一狼をみつめた。
「…きょう…へい…」
名前を呼ばれて驚いたが、どうやら寝言らしい。
『愛してる、響兵。』と昨日の夜ささやいたあの言葉の本当の気持ちを知りたくて、
俺は一狼が起きるのを待っていた。
「…んっ、」
起きかけた一狼にずっとみつめていたのがバレそうで思わず寝たふりをしてしまった。
「響兵?…まだ寝てるのか。」
一度してしまった演技を終わらせるタイミングを逃してしまい、俺はおきれずにいた。
「ごめんな、響兵。嫌われた…よな。こんなことしたら。ごめん。」
そういって俺の髪をやさしくなでてくれた。
どうしようもなくなって、俺は瞳を開いた。
「おはよう、一狼。」
一狼は困った顔をして、いった。
「おはよう、…ごめんな、こんなことして。」
「どうして?どうして謝るの?」
「えっ、だって俺昨日無理やり響兵を…。」
「じゃあ、昨日の夜『愛してる』って言ってくれたのは…ウソなの?」
「ちがう!本当だよ!でも好きなのに響兵をこんなことにしちゃって…俺最低だよな。」
一狼はそう言って、俺を抱き締め、ごめん、と何度もつぶやいた。
「謝らないでよ…。俺だって一狼じゃなかったら、こんなことしないよ!?俺は、俺は、ずっと前から…」
また涙があふれてきた。
伝えたくて、でも言えなくてずっと我慢して押さえてきた感情があふれる。
「えっ?」
と、信じられないという声が一狼からもれる。
一狼はきつく俺を抱き締めた。
それだけで思いが伝わったことを確信した。
…好きだよ、一狼。そう心の中で何度もつぶやいた。
side B 一狼
二人、背を向けて服を着ていた。
あんなことした後だというのに、響兵は体を見られたくないらしい。
奇麗なのにな、というと、怒ったように、一狼に言われたくない、と言われた。
その怒った表情を見て、思わず、かわいいと言ってしまったら、余計怒らせてしまった。
本当のこと言ってるだけなのに。
「なぁ、響兵。俺まだ響兵の気持ち聞いてないんだけど?」
ついつい好きな子をいじめてしまうのは悪い癖だということは重々承知している。
でも、せずにはいられないのだ。
「なっ、なんで!さっき…いって…ない、や…」
「だろ?言ってよ。俺は響兵のことが好きだよ。響兵は俺のこと好きじゃないの?」
すねるように言って、響兵を困らせる。響兵は本気で困ってる。
「そーゆーことは、簡単に言うもんじゃないんだよ!」
なんともかわいらしい。
こんな人を手に入れることができたなんて、夢なんじゃないか、と思ってしまう。
「じゃあ、今夜言ってくれるまで離さないから。」
そう耳元でささやいた。
…響兵の反応はご想像の通りである。
end
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響夜さまどうも有り難うございました♪
響兵が可愛いーー!!そして一狼かっこいい★
オバカオバカといわれてる一狼のイメージがまた回復しましたわvv(笑)
でもホント響兵なら痴漢とかにあってそうだよね。あれだけ可愛い顔してれば…。
一狼もあいそうだけどね。(笑)美脚ハンター!
タイトルは任されてしまったので、適当に辞書ひいてつけたんですけど…
大丈夫でしょうか??多分「触れる」とかそんな感じの意味です。
響夜さまも、ゼヒゼヒダスバ同人押し進めちゃって下さいネv